今日の社長-19

週末は、雪降りの中の労働がたたり体調が思わしくなかった。
昨日は早めに就寝し、今朝目を覚ますと・・・お陰様で、体調は回復しているようだ。

しかしながら、遊び歩いては嫁にお小言を頂きそうなので、午前中は、自宅で静かに読書に励む。午後になると、気分転換に出かけた。

久しぶりにＤＶＤを借りて、映画鑑賞でもしようと思った。
以前から観たいと思っていた、お目当ての作品を借りる。この作品の原作は、藤沢周平の短編小説なのだが、数年前に読んでいる。

その原作を読み終わったときの感動は、今でも鮮明に思い出す。
一言で言ってしまうと儚い恋物語なのだが、最後の台詞（せりふ）が忘れられない。最後の台詞を読み終わったときには、感動の余り鳥肌がたった。

そんな体験を思い起こしながら、映画に浸る。
作品は、ドッグイヤー、マウスイヤーと表現される、現代の時間の流れとは対極のゆったりとした時間の流れ、美しく、懐かしい風景の中で展開されていく。

久しぶりに、贅沢（ぜいたく）な時間を満喫（まんきつ）する事ができた。

目を覚ますと、お天道様が燦々（さんさん）と輝いている。
出社時には、春の日差しに包まれて、引越し作業をされている方を見かけた。

カレンダーを見れば、今日と明日は今年度最後の週末である。転勤される方は、大変慌ただしい日々を過ごされていることであろう。

今日は、春らしい穏やかな天候に恵まれると思っていた。ところが、お昼を過ぎると猛烈な勢いで雪が降ってきた。瞬間的に、宮古の街は真っ白に。
今週は、一日おきに雪が降っているように思う。

私事だが、先日の雪にあたって少し体調が優れない。脳の働きも、いつにも増して鈍っている。今日は早く帰って、ゆっくり休息をとろうと思っている・・・

昨日、雪降りの中必死で荷物を運んだ。
合羽（かっぱ）を着こんで、濡れないようにしていたが、合羽が蒸れて汗をかいた。そのまま必死で働いていたら、昨夜から喉（のど）の調子が・・・

それを察知した嫁が、今朝、弁当バックの中にのど飴を入れてくれた。のど飴かと思っていたが、良く見ると昔懐かしい飴であった。

私が子どもの頃は、小さな缶に入っていたように思うが、今は一粒ずつ包装されている。子どもの頃は、上手く缶の蓋（ふた）を開けることができなくて、苦労した記憶がある。
無理に蓋を開けようと力いっぱい引っ張ると、蓋は開くのだが、その拍子に中に入っている飴があたり一面に散乱してしまい、一瞬のうちに途方に暮れるという苦い記憶が蘇（よみがえ）る。
そんなことを思い出しながら、「次は何の味の飴かな？」と袋から飴を取り出し楽しんでいた。

今朝、目が覚めた時には外に雪は無かった。
出社しようと外に出てみると、雪が積もっていた。今年は、例年に無く雪が良く降る。

つい先日は、とても温かく、春の到来を感じたが、冬に逆戻りしたような天候だ。

今日は、悪天候の中、遠方よりお客様がお越しになった。
先日、訪問のご連絡をいただいていたが、仕事の都合でほとんどお話しができなかった。遠路お越しいただいたのに、大変失礼な事をしてしまったし、大変残念であった。
しかしながら、その内容は非常に興味深かった。

お昼過ぎに、会社で真面目なふりをして机に向かって仕事をしていると、郵便屋さんが弊社のポストに郵便物を届けてくれた。

事務処理が一段落し、ポストに届けられた郵便物を確認すると、その中に輪ゴムで束にされた郵便物がある。
その束には何やら貼紙がしてあったので、内容を確認してみると、「この郵便物の料金は８０円となります。料金が８０円不足ですので、料金相当の切手を貼り付けてお出しください。なお、不足の理由は、次のとおりです。１ 基本料金が不足しています。」となっていた。

郵便物を良く見てみると、切手を貼る部分に切手が貼られていない。要するに、切手を貼り忘れて投函（とうかん）したということだ。
お袋に確認すると、昨日はとても忙しく、切手を貼ったかどうか記憶が無いとのこと。
やはり、仕事に追われて、切手を貼らなかったようだ。

郵便屋さんは、切手の貼られていない郵便物を無料で弊社に配達してくださった。
大変申し訳ありませんでした。

いくら忙しくても、切手を貼らなければ郵便物は配達されない。
弊社的には笑い話だが、郵便屋さんにとっては迷惑な客であることは、間違い無いであろう・・・

今日は春分の日である。
春分の日とは、「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として制定されたとのこと。

今月は、自然の凄さを思い知った月でもあった。大津波警報、春の大雪、そして今日の暴風。
今日は、お彼岸なのでお墓参りの予定であった。しかしながら、朝から暴風が吹き荒れあすに順延した。

大自然の驚異の前には、いかに人間が無力であるかを思い知らされた。
私のご先祖様も大目に見てくれるのではないかと、甘い想いを抱いている。
そんなわけで、今日は朝から録画してあったＤＶＤ鑑賞だ。外は暴風が吹き荒れているが、春の日差しに包まれて、贅沢（ぜいたく）な時間を過ごした。

時には、一見無駄と思われる時間に浸るのも、良いような気がする。
自分に都合の良いように物事を受け止める、私の悪い癖のように感じないでもないが・・・

昨日、仕事でとある中学校に伺った。
卒業式も終わったはずなのに、学生服を着た生徒たちがたくさんいる。

「今日は、何かあるのかな？」と思いつつ
仕事の用件を済ませた。不思議な事に、出会う生徒はみんな恵比寿顔（えびすがお）なのである。
「！」そうか！今日は高校入試の合格発表の日か！
心の底から湧いてくる抑えきれない喜びが、満面の笑みとなっている。

人生で最初の難関に挑（いど）み、その難関を突破できた喜びが自然と顔に出ているのであろう。不思議な事にみんながニコニコしていると、私まで顔がほころぶ。
人生最初の重圧を見事に跳ねのけ、その重圧から解放された安堵（あんど）の胸は、受験生で無ければ味わえないだろうな。

これからの人生が、幸多からんことを祈っている。

今日は、雲ひとつ無い晴天に恵まれた。

そんな中、岩泉町まで仕事で出かけた。
無事仕事も終わり、岩泉駅でトイレ休憩。小用を済ませトイレから出ると、眼前に雄大景色が広がっている。

岩泉町のシンボルである、宇霊羅（うれいら）山である。雄大な景色に見とれ、暫（しば）し足を停め、写真に収めた。

宇霊羅山にはおかめの顔があり、「おかめ岩」と言うそうだ。
おかめ岩の左には、ひらがなの「へ」の字がある。